Voice of Barista バリスタの声

Interview バリスタインタビュー
新潟ラテアート第3位。
“楽しい!”を原動力に幅を広げてきた、
バリスタ小黒 恵のコーヒーとの向き合い方
バリスタから焙煎、調理まで、どんどん新しいことに挑戦してきた、バリスタ・焙煎士・ラテアーティストの小黒
恵。美容師のアシスタントからラテアートに出会ったことをキッカケにどんどんコーヒーの世界へとのめり込んでいきました。
焙煎や調理、ラテアートまで担う原動力とは。
いまではバリスタだけでなく、KAIHOLOのコーヒーを担うキーパーソンにお話をうかがいました。

バリスタ・焙煎士・ラテアーティスト
小黒 恵
美容師のアシスタントをしていたころ、長岡市のカフェでラテアートと出会い、バリスタの道へ。2018年に「KAIHOLO」のオープンと同時に働き始める。
「楽しそう!」から始まった、コーヒー人生
まずはコーヒーを好きになったキッカケを教えてください。
美容師のアシスタントをしていたときにたまたま長岡市のカフェに行ったんです。チューリップのラテアートを描いてくれたのですが、それがすごくかわいくて。注ぎながら絵を描くことでお客さんをワクワクさせるラテアートに惹かれて「自分もやってみたい!」と考えるようになりました。
それで、すぐに応募したんですか?
店頭に求人募集があるのをみてすぐに応募しました。バイトでもラテアートを練習していいよというお店だったので、ここでなら未経験でも上手くなれるかなと思ったんです。ただ、まずはエスプレッソとミルクでおいしいカフェラテをつくることが必要で。それぞれの量を調整して何度も挑戦して味を追求していきました。

確かにおいしいコーヒーありきですもんね。その後、ラテアートを?
はい。まずはハートができるように練習させてもらって。それができるようになると、バラやスワンを練習するようになりました。



ワクワクする方向へ。挑戦を繰り返してできる幅を広げていく
KAIHOLOに来たのはどんな経緯だったんですか?
カーブドッチに入っている美容室で働いている友達から「カーブドッチで焙煎している女性の方がいる」と聞いてすごく気になっていたんです。女性で焙煎をされている方はまだ少なかったのですが、できるならやってみたいなと思っていました。その女性がお店をオープンすると知り、紹介してもらいました。
入ってからはどんな仕事を?
オープニングスタッフだったので、バリスタとしてコーヒーのメニュー開発をしたり、豆のグラム設定をしたり開店準備も含めた仕事をしていました。焙煎を始めたのは、1か月経ったくらいですかね。手伝いに来ていた彩さんの娘さんに教えてもらって、次第にひとりで担当するようになりました。今は月に6回程度焙煎しています。

焙煎の楽しさはどんなところですか?
気温を見ながら水分量を調整したり、季節によって早めに温度を上げたりと豆の状態を見ながら焙煎をするのが、難しくもあり、楽しくもあるところです。コーヒーは豆の種類と煎り方の組み合わせで味が変わるもの。焙煎とバリスタとどっちもしているからこそ、豆の状態を知った上でラテアートができるのでよりおいしくかわいいラテアートが作れるようになったと思います。



できることが着実に広がっていますね。コーヒーインストラクターの免許も取られたんですよね?
生豆を仕入れている会社の方から「焙煎するなら受けておいたほうがいいよ」と言われて受験しました。コーヒーインストラクターは豆の産地や気候と豆の関係性、品質管理などの知識と鑑定技術があるかを測る資格認定制度。東京で1日講習を受けて別日に筆記と実技のテストがありました。コーヒーに対する知識をちゃんと身につけられたので、お客さんからオススメを聞かれたときに理論立てて話せるようになりました。
理由もつけてオススメされると買いたくなりますよね。あと、ラテアートの大会でも入賞されたとか?
2022年の新潟ラテアートチャンピオンシップで第3位を受賞しました。最初に働いていたカフェの店長や知り合いも出場するので、久しぶりに参加してみようと思い出場することにしました。そのときの出場者は男性が多かったので女性らしさを取り入れられればと、Instagramで見つけたハートと薔薇を組み合わせたラテアートで出場しました。1位から3位までラテアート仲間で受賞できてよい思い出になりました。



本場で感じたバリスタの可能性を追いかけて


これからやってみたいことはありますか?
KAIHOLOで働き始めて1年経ったころ、カフェの国として有名なオーストラリアのメルボルンに研修として行かせてもらいました。オーストラリアではバイク屋さんに大型エスプレッソマシンが置いてあり、コーヒーがより身近にあるんだと感じました。1日5杯はコーヒーを飲みましたが、ロングブラックやフラットホワイトがどこのお店も美味しい。カフェで食べたエッグベネディクトも色んな食感があり美味しかったです。
オーストラリアの食文化を肌で感じ、KAIHOLOもコーヒーと料理が美味しいお店にしていきたいと思いました。
KAIHOLOでは調理も担当しているんですか?
神奈川県でパン工房を営んできた彩さんがパン作りを、私がケーキやカレー作りを担当しています。KAIHOLOはアパレルやアート、ウクレレのライブなど、さまざまな要素が詰まったお店。だからこそ、これからももっと幅を広げていきたいと思っているんです。いま具体的に考えているのは、ワインなどのお酒も販売できる場所にすること。常に変化を楽しんで、どんどん新しいことに挑戦していきたいですね。